ねとねとねとはのねとねと日記

現実と想像とマンガ

『フラグタイム』の漫画と映画は似て非なるアナル

『フラグタイム』は名作だった。王道百合に施されたSF要素のキモは「共犯者」。映画も良かったが、漫画版の出来が上回っていた。その理由として、クライマックスの演出の差異が挙げられる。「ふたりの世界」と社会の関係性という点において、映画版ではメッ…

『タイムパラドクスゴーストライター』はパンツを宣言するゲーム理論

世の漫画は大きく二つに分けることができる。 パンツが描かれる漫画と、死んでもパンツが描かれない漫画だ。 お前らにおいては、このことは重々ご承知のことだと思う。 当たり前のことだが、漫画のコマの中の構図は、すべて作者がコントロールしている。美少…

漫画を読むならアナライズしろ

コロナの時代は立ち読みと相性が悪い。 コロナをうつし、うつされる覚悟が無い者はコンビニから去らねばならない。。。 この世界はもう変わってしまった。。。お前も変わる必要がある。。。 雑誌は電子書籍を買え。マンガアプリを入れろ。コミックdaysプレミ…

『付き合ってあげてもいいかな』を読んでいなかったからマウントは取れない

完全にしくじった。 年の瀬はマンガ・ランキングのシーズン。この1年間でどのマンガが一番面白かった? 私が所属しているサークル「漫画トロピーク」でもランキングの企画が毎年行われており、つい最近ベストnが決まった。現在鋭意編集作業中で年末コミケで…

『わたモテ 喪158』〜吉もこ吉まこ吉まこまこ……あばばば〜

聞こえる。お前らの、苦しみの声が。 私は家にいながらにして、森羅万象の声-koe-を聴くことができる。 この能力を持つことは非常に苦しい。大抵の声は苦しみに満ちているからだ。今日の11時29分までも、そんな苦痛の声に苛まれていた。そう、わたモテを求め…

『五等分の花嫁』第88話 -ねとねと懺悔-

完全にナめていた。 私はてっきり、数話くらいかけて、四葉と風太郎が京都を練り歩く様子をクローズアップするものだと思っていた。だから今週は、だらだら観光しているシーンを描くんだろうな、楽しみだけど中休みみたいな回なんだろうなと、高をくくってい…

『五等分の花嫁』第87話 四葉を迎撃する準備を整えろ

・四葉を想え お前は四葉のことを真剣に想ったことはあるか。ひょっとしてまだ、四葉のことをナめてるんじゃあないか。もしかしてまだ、自分が死なないとでも思ってるんじゃないか? お前もしかしてまだ、自分が四葉に殺されることは無いとでも思ってるんじ…

『死因:わたモテ 喪157』〜谷川ニコに魂を持っていかれたとき〜

あなた。 呼吸、できていますか。できていませんよね、可哀想ですね。 人生、味わえていますか。味わえていないですよね、哀れですね。 私にはその理由がわかります。あなたは、喪157を読んでしまったから、ですね。本当にこの度は残念なことでした。現実は…

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪144 ~わたモテはゆり漫画である~

敬虔なワタモティストである私にとっては、そろそろゆりちゃん回が来るであろうことは分かっていた。無論お前らもそうだったろう。GWの予定は全て消化されていたはずだし、あるとしたら弟のイベントか、唐突にネモ特別回が挟まれるか、それくらいだろう。い…

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪140 ~加藤さんは決して"マリアさま"ではない~

どう考えてもわたモテが今もっとも面白い漫画ということになっている。このことはお前らも重々ご承知のことだと思う。世の中には摂理というものがある。 当方としても、例えばろくでもない一日の終わりにはわたモテを欠かせない。わたモテを読まないと眠れな…

現実的な日記14

久しぶりだな。私はねとはだ。 最近、道に落ちていたデブデブの実を拾い食いしたところ、見事に動くデブになり果てた。悲しい脳、悲しい脳。 痩せたい、痩せたい、と願っているが、一向にガリガリになる気配が無い。当たり前の話だ。ダイエットに成功するに…

松本剛『ロッタレイン』のすべて➁

※ 以降の記事は、私なりの精読を文章化するものであり、既読者向けです。第1~4話まではwebで試し読みhttp://hi-bana.com/works018.htmlできるので、未読者は最低限それは読みましょう。そしてその後は買いましょう。 ★第1話 そもそもにして、最初の見開きの…

松本剛『ロッタレイン』のすべて①

10月12日。どうしようもないくらいに最高の漫画の完結巻が発売された。きっとしばらくの間、この漫画のすべてが頭から離れないと思う。 松本剛『ロッタレイン』。単行本が出るのを、この3年間、心より待ち続けた。『IKKI』2014年6月号連載開始。同誌の休刊…

漫トロピー⑮

5月23日は特殊な一日だった、ようだ。というのも、その日僕は風邪をひいてしまったため、サークルを休んでいた。なので、間接的に聞いた話になる。 新歓コンパが終わっても、まだまだ5月なので、入会希望者は来る。来るのだが、まさか、知り合い、しかも高校…

漫トロピー⑭

三条ブックオフ企画とは、文字どおり、京阪三条駅に直結している、界隈では有名なブックオフ(しばしば待ち合わせスポットとしても使われる。渋谷におけるハチ公前と同じようなものである。知らんけど)において、各自、お得に面白い漫画を買い漁ろう、という…

漫トロピー⑬

以降も毎週金曜日の新歓を重ねていった。 新入生の数は、4月18日はリピーターに加えて6人、合わせて12人。 4月25日は、なんと合計16人。 5月2日は、14人。 食堂ルネの1~2テーブルに所狭しと積み重ねられた漫画も、ますますカオスと化していった。 記録を…

漫トロピー⑫

2008年4月11日。 前週に来てくれた2名も、続けて来訪してくれていた。 ちなみに男性の”さなさぎ”の方は、どうせ新歓中は奢ってもらえるのだということで、毎週毎週、食堂でもっとも高いランクのメニューを頼み続けていた。さらに、他の新入生に対して、「お…

現実的な日記13-3

聴覚に集中してみると、先ほどまで聞こえていたはずの喧騒が止んでいることに気づく。状況を鑑みるに、当たり前といえば当たり前なのだが、今の今まで、集中をしなければ気づかなかった。これも不可思議な現象だった。 しかし、全くの無音というわけではない…

現実的な日記13-2

そそり立つ青色たちが動き始めた。 触れてはならない、触れられてはならない。そう直感していた私は、不規則な動きにみえるそれらにぶつからないよう、細心の注意を払い、避け続けた。最初、速度もバラバラ、方向もバラバラに、法則なしに動いているかと思っ…

現実的な日記13-1

ゾーンに入ってきたのはつい先日のことである。 大阪は梅田駅のホームの壁に、犬の落書きがしてあり、なんとも言えない味があった。アホ面をした犬の単純な絵なのだが、よく見ると足が5本ある。見れば見るほど気になって仕方が無い。それに触れる理由は無い…

バーバリアン"よしだ" その2

罵倒子さんは今日もバーバリアンのために新しい脳を焼いている。 「バーバリイェン、アッタラシ、オミソヨ!」という決め台詞を放ちながら、脳ミソをバーバリアン"よしだ"の頭部に向かって投げる、ということを、ひと昔前はよくやっていた。世間的にも一種の…

バーバリアン"よしだ"

バーバリアン"よしだ"は朝目覚めてすぐ、昨日から暖めておいた脳ミソを頭蓋内に押し込んだ。押し出されるようにして、冷めた脳ミソが逆側から出てくる。ところてんのように。バーバリアン"よしだ"は、野蛮であり、不器用でもあったため、冷めた脳ミソをまた…

現実的な日記12

久しぶりだな。私はねとはだ。 ろくな日々を送っておらず、最近バトルフィールド1を買ってほとんど初めてのFPSをやり散らかしているが、ぜんぜんkillれなくて、deathってばかりで、だんだんムカつくばかりだが、きっと続けていれば、上手になっていずれ気持…

現実的な日記11

完全にやらかしてしまった。 便所が詰まったのだ。 いや違う、便所じゃない。便器が詰まったのだ。 現世の日本人は、大きく2つに分けることができるという。 すなわち、便所紙を少なめに使う人間と、そうでは無い人間だ。 私は後者に分類される人間だ。 だ…

モンキー伯爵とは何なのか①

モンキー伯爵の一日は、ツッパリから始まる。 アパート暮らしの伯爵の部屋の壁は、今やもろい。無論、最初はもろくなかった。が、伯爵が壁に向かって毎日ツッパリを行っていたせいで、今ではヒビが入っている。もうじき、壁は崩れるだろう。隣の部屋の住人は…

現実的な日記10

疲れ疲れのオ味噌はジュンジュン。 行きはよいよい、帰りはぐそぐそ。 疲れを癒すは信仰心。 アヒル教。 ピーちゃん、今日も今日とて疲れた脳。 「ピー、ピィピィ」 どうしたら疲れがとれるか脳。 「ピィー、ピィピィ」 なるほど、漫画読んでジュンジュン。 …

漫画ゾンビ①

漫画ゾンビの大群がショッピングモールに押し寄せてくる。 上から眺めると、その群れは、皮膚を剥いだ下にある、トウモロコシのような皮下脂肪の塊のようにも見えた。真っ黄色に染まった漫画ゾンビたちは、まだ足らない、まだ足らない、と口々に唱え続けてい…

現実的な日記9

ご機嫌なアヒルが3羽、ソファーの上に陣取っている昼下がり。ニーアオートマタのサントラを聴きながら過ごす昼下がり。パン屋のパン食べ、物憂げなそぶりを孤独にしてみせる昼下がり。 少し穴のことを考えてみる。 穴の下と上がつながっていたら? 小さい穴…

ドブリンゴ

ぷかぷかと、沢山のドブリンゴが銀の川の上を彷徨っている。 しゃりしゃりと、砂糖烏が熱線の上で、さっき攫ってきたばかりのドブリンゴを食い潰そうとしている。 ぎりりと、夢魔が弓を引いて砂糖烏を撃ち落そうと、大型赤ポストの陰から狙いを定めている。 …

漫トロピー⑪

4月4日。一番最初に新入生が来てくれた日だから、当時のことは比較的鮮明に記憶に残っている。 私と渡来僧天国(HN)とで出町柳駅まで、事前に連絡をくれていた一人の女性を迎えに行き、当時の活動拠点であった「ルネ」に戻った。すると、わんだ(HN)と見知らぬ…