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現実と想像とマンガ

『わたモテ 喪158』〜吉もこ吉まこ吉まこまこ……あばばば〜

聞こえる。お前らの、苦しみの声が。

私は家にいながらにして、森羅万象の声-koe-を聴くことができる。

この能力を持つことは非常に苦しい。大抵の声は苦しみに満ちているからだ。今日の11時29分までも、そんな苦痛の声に苛まれていた。そう、わたモテを求める亡者のようなお前らの声だ。2週間待ち、1週間待ち、3日待ち・・・。更新時間が迫れば迫るほど、1秒が長く感じられ、最後の1秒などは無限に等しい時間に感じられたはずだ。永遠にわたモテにたどり着かないのではないかと、恐れたことだろう。そんなスタンドがあっただろう。永久に地面に辿り着かない的な。アレと同じだ。

幸い現実はスタンドと違うので、無事わたモテ喪158は更新された。お前らの狂ったような悦びに満ちた声は森羅万象とツイッターを通じて聞かせてもらった。本当に良かったな。おめでとう。

さて喪158は、まずまずの既定路線として、前回が表としたら、今回は裏の話だった。厳密には1日分足りないが。

今回のエピソードもある程度続きそうである。謹慎7日間として、表が2日、裏が1日終わっただけである。これがあと1話で終わらすということはあり得るか? 無いと思うが。わからない。展開を予想するだけ無駄である。神-NICO-に翻弄されよ。ただ、表と裏が合流することは間違いないとは思うので、それが2日目のゆりネモと交わるのか、土日編に突入するのか、といったところだろうか?

 

いつもながら、賢明なお前らがアノニマス的に粒ぞろいの考察を生み出し始めており、まことアッパレな限りである。私はごくごく市民的感想を述べるにとどまる。。。

しかし……ページ数に比して、見所の多いことよ! 毎度毎度、新しい要素を躊躇なく打ち込んでくるので、オミソの処理が追いつかない。少し、見所を列挙してみよう。

 

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まず、教師からの視点の提供。生活指導担当っぽい教師を含め、先生ごとにスタンスが違うという演出。椅子に座る姿勢の違い(足の組み方)など、相変わらず芸が細かい。近頃定番の「以前のもこっちとの対比」を、1年時の担任を持ち出してやってみせた。荻野はもはや、友人が多くなったもこっちについて殊更に言及することはしない。このような多人数の描き分けは、いつもながら、物語の立体性の強化に寄与している。

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久々の登場が予想されていた、もこっちの母親。友人関係についての言及は無かったものの、娘想いのお母さんの演出。注目するべきは、もこっちもその母の優しさをしっかりと認識しているところだろう。すこし戸惑いながらも。

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謹慎1日目登校時の、擬似ぼっち演出。今やもこっちの方から扉を開かずとも、あちらから扉が開かれ、友人(吉田さん)がやってくるという、メタファー。こういうのも、本当にうまい。ストーリー上の既定の演出(もこっちが先に登校した)の上に、擬似ぼっち演出を被せており、尋常ならざる神(NICO)の手腕を感じざるを得ない。

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今回のメインディッシュであろう、”吉もこ”。関係はさらに近しくなってゆき、もこっちがどもる頻度もかなり少なくなった。もこっちは修学旅行時から吉田さん(ヤンキー)に対して、減らず口を叩いてきたわけだが、そのベクトルのまま、気の置けない仲といってよい関係性にまで迫ってきた。その分かりやすい表れが、怪談話の場面であろう。どちらかというと以前は失言に近かったセリフが、親しさに裏打ちされた毒のある冗談へとシフトしているように思う。

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吉田さんからの歩み寄りも目立つ。こちらも、「面倒をみてやっている」とも捉えられた以前の吉田さんの態度からは変化し、対等で親しい間柄に思えるようになった。その象徴が、吉田さんがおごるコンビニのアイスコーヒーの場面(雨の日にもこっちがおごったホットコーヒーとの対比。まぁそこまで深い意図は無いと思っているが、収まりのよい演出)であろう。もはや吉田さんはもこっちのことを”ガキ”と呼ぶことはないだろう。

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あとは、みんな大好き”吉まこ”というところだろう。ほんまニッコは我々を翻弄しよるで。まこっちという女の子は、少なくとももこっちとの絡みにおいてはなかなかキャラが立たず、ストーリーを通して変化にも乏しい(キャラクターアークがほとんどない)ため、地味に映りやすい。が、こと吉田さんとの絡みが意味深過ぎるので、関係性の連鎖的誘爆からは逃れられません。本当にありがとうございました。

と、多岐にわたるテーマを、これでもわたモテにしてはゆっくりじっくりと展開したため、「長い1日」の表現としても成功している。

ほんまバケモンやで。

 

そういえば、先日(6/4)のイッコ先生が出演したネットラジオは、当然あんた方もお聴きになったことだと思う。短い時間だったが、神託に等しきお言葉をいくつか我々は頂戴した。しかしやはり足らない。ぜんぜん足らない全く足らない。

6月11日、もう30分だけイッコ先生がご出演される。お前らはその日までに耳垢をきっちり掃除せねばならない。信託を1ピコ秒とも聞き逃さないために。さすれば救われよう。

 

さぁ、次回更新まで、またしても天文学的時間(2週間)を待たねばならない。

お前らの苦しみの声、私が引き受けた。