ねとねとねとはのねとねと日記

現実と想像とマンガ

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ねとはとは何なのか④

ねとはとは何なのか① - ねとねとねとはのねとねと日記 ねとはとは何なのか② - ねとねとねとはのねとねと日記 ねとはとは何なのか③ - ねとねとねとはのねとねと日記 --------------------------------------------------------------------------------------…

衿沢世衣子『うちのクラスの女子がヤバい』 :レビュー(未読者向け ネタバレ無しver.)

日常と非日常の巧みなる同居 オススメ ★★★★ 漫画を読むとき、何を求める? リアリスティックな日常? ファンタジックな非日常? その両者がこの作品には混在している。それも自然なバランスで。見事な塩梅で調和して。 ーーこの高校の1年1組は少しばかり特…

「それ町」の完結。髄液の氾濫。目から涙。

『それでも町は廻っている』が連載として完結したのは2016年10月末。「漫画トロピーク」のランキング対象期間ギリギリであったため、完結枠として、僕は自分のランキングの11位に入れた。そして昨日、2月14日に、最終巻である第16巻、及び公式ガイドブック『…

米代恭『あげくの果てのカノン』 :レビュー(既読者及び全然興味無かった人向け 少々ネタバレ有りver.)

人間の同一性に対してどう向き合うか オススメ ★★★★ ネタバレ無しver.から書こうと思っていたが、既に十分話題作な上、ときどき取り上げられ方に疑問がある漫画だったので、ネタバレ少々有りver.から書こうと考えた次第である。なお、2巻の範囲までのレビュ…

現実的な日記6

腐敗臭を漂わせつつ、僕は漫画を読み続けているし、世のミームにも侵され続けている。 明らかに「わーい!」「すごーい!」などという言葉を発する回数が増えた。 本来的に、こんな語彙力を下げかねないワードの乱発を避けたいのに。 つい「すごーい!」と言…

現実的な日記5

実を言うと、3匹目のアヒルはとっくに顕現している。 ピーちゃん、ピッピちゃん、とくれば? そりゃあ、ピュイちゃんDANE。 不慣れな新しき環境。その道5年のピーちゃんに教育係をお任せよ。 けれど全く役に立たない。 ピーちゃんはピーピー言うだけだし、…

思春期のUFO

「こんな大金、うちには無いわよ!」 帰宅したばかりの父を前にして、紙切れを持った母が喚いている。 「でも、悪気があってやったわけではないんだからさ…」 まだスーツ姿から着替えてもいない父は、うんざりしたように反論する。けれど会話は噛み合ってい…

灰色

紫色で照らされた肌が妖しく光り、僕を見て強烈な笑顔を形作る。 その視線は僕の中のすべてを見通すようで、身体が熱い。 灰色の自転車を引き連れて歩き出す。でもどうして。自転車を僕と君との間に挟むの。 きっとそのもどかしさを、君は味わっているんだろ…

NOBEL『妄想テレパシー』 レビュー:(未読者向け ネタバレ無しver.)

twitter媒体からの新境地 オススメ ★★★★ 他人の心の声が聞き取れる、という設定は、フィクションの世界において、かなりありふれている。いわゆるテレパシーと呼ばれる能力。それを物語内で、”外面的”にフォーカスを当てた場合、たとえば能力を利用して事件…

ミウラタダヒロ『ゆらぎ荘の幽奈さん』 レビュー:(未読者向け ネタバレ無しver.)

侮れない・舐められない オススメ ★★★☆ 箸休め的にこの漫画のレビューをしておこう。 一応言っておくと、もちろん、天下のおジャンプ様お抱えのご漫画様であるところのラブコメである。どうせジャンプの中でのエロ担当枠だろう、とか、そこのあなた、舐めた…

脇田茜『ライアーバード』 レビュー:(未読者向け ネタバレ無しver.)

未熟な青年と少女の、歌とギターを通じた成長譚 <ボーイミーツガール> オススメ ★★★★ 巷には音楽をテーマとした漫画が山のようにある。 それらの多くの作品は、仲間との絆や周りからの評価を得て、少しずつ大きな世界に羽ばたいていき、結果的にはそういった…

厘のミキ『ミザントロープな彼女』:詳細レビュー <第10話を中心に> (既読者向け ネタバレ有りver.)

<未読者はこちらをどうぞ 厘のミキ『ミザントロープな彼女』:レビュー (未読者向け ネタバレ無しver.) - ねとねとねとはのねとねと日記> 本稿は、第2巻までの既読者向けである。未単行本化分については触れていない。 ここでは、物語の大きな転換点となる…

厘のミキ『ミザントロープな彼女』:レビュー (未読者向け ネタバレ無しver.)

異色ラブコメの傑作 オススメ ★★★★★ <本稿は未読者向けです。2巻までの既読者はこちらのレビューをどうぞ 厘のミキ『ミザントロープな彼女』:詳細レビュー <第10話を中心に> (既読者向け ネタバレ有りver.) - ねとねとねとはのねとねと日記> 傑作である。…

ポール教授の興味深い一日

ポール教授はもちろんパジャマを着て寝る。少々独特なのは、フワフワ帽子もかぶっていることだろう。このことに特に意味は無く、幼い頃からの習慣だ。 昨晩も教授は自室のベッドで熟睡していた。が、突如覚醒した。脳裏に熱いマグマが滾った。そのマグマとは…

2016年 ねとは漫画ランキング 30作品

前投稿で、自分が『漫画トロピーク』というサークルに所属していることを表明した。 それで、このブログでちょいちょい漫画評をしていきたいと思っているのだけれど、その足がかりとして、僕が投稿した、漫画トロピークの2016年・個人ランキングを公開してお…