ねとねとねとはのねとねと日記

現実と想像とマンガ

漫トロピー①

「あの時」。「しなければ良かった」こと。「して良かった」こと。人生を今、振り返ってみるとして、どちらの方が多いだろう?

もちろん答えは人によって様々だろうけれど、一般的には、どちらかというと前者の方が多い気はする。往々にして、人は良い結果より悪い結果に目を向けがちだ。

僕は幸いにして、少なくとも今、後悔していることはそんなに無いけれど、じゃあ「して良かった」ことが多いかというと、そういうわけでもない。そりゃあ「乾燥機付きの洗濯機を買って正解だった」だとか「インフルエンザの予防接種を受けておいて良かった」だとか、細かいことを数えたら無数にあるだろうけれど、そういう話ではない。人生に大きな影響を与えるような、ターニングポイントとなるような、大きな選択や決断についてのことだ。

振り返ってみて、正しかったと思えるような大事な決断は、そう多くない・・・けれど、いくつか、ある。そんな数少ない僕の大きな選択から始まり、今では人生で大きなウェイトを占めることとなった一連の出来事について、記しておきたい。

漫トロピーのことだ。

往々にして、その時が大きな転換点だったと気づくのは、だいぶ後になってからだ。結果的には大きな決断だったと思えても、その時の僕にとっては、単なる小さな思いつきだった。蝶の羽ばたきが竜巻を引き起こすなんてことは、考えてもいなかった。

冬の夜の山科駅だったことを覚えている。