ねとねとねとはのねとねと日記

現実と想像とマンガ

漫トロピー⑭

三条ブックオフ企画とは、文字どおり、京阪三条駅に直結している、界隈では有名なブックオフ(しばしば待ち合わせスポットとしても使われる。渋谷におけるハチ公前と同じようなものである。知らんけど)において、各自、お得に面白い漫画を買い漁ろう、という前代未聞かつ斬新でエポックメイキングな企画である(知らんけど)。

演技に素人な役者がとりあえずはしゃいでみるかのように、サークル活動の先行きがまだまだ不透明で運営も素人であった我々は、こういう遠足のような形で、とりあえずはしゃいでみることにしたわけである。

ふつうのサークルの課外活動であれば、みんなで楽しく(?)ダベりながら、親交を深めるのであろう(知らんけど)。その点、我々は一味違う。ブックオフでぺちゃくちゃ喋るなど言語道断。立ち読み客の皆様にご迷惑をかけてはならない。我々はストイックに、本棚をなめるように視線を走らせ、お眼鏡にかなう漫画の後光(halo)を見出すやいなや、俊敏に漫画を手に取り、シュバシュバッとページをめくり、そしてスッと棚に戻すか、カゴに入れるか、瞬時に判断を下したものである。嘘である。本当は集団でブックオフに押しかけ、他の客に紛れ込んでモクモクと立ち読みを行い、100円コーナーで好きな漫画を見つけ、適当に買い込んだだけである。一時間か二時間かそこら、時間制限を設けて、ブックオフの中で時折サークルメンバーとすれ違ってはヒソヒソと喋り、そしてその場を離れる。まぁストイックという点ではある意味正しい……のかもしれない。

 

しかし、マジにストイックだったかもしれない。というのも、記録が残っている。購入物はメンバー全員で合わせて110冊だった。初回の遠足にしては、結構な量と言えるのではないか? せっかくなので、またしても記録を写しておこう。今回はHN込みである。これを読んでいる、当時のメンバーたちは、恥辱に打ちひしがれるがよい。

 

ねとは:委員長お手をどうぞ/弥次喜多inDEEP/PEACE MAKER/ももいろさんご/電動侍/TOKYO TRIBE/しましま曜日/ハンニャハラミダ/カステラショック re-mix!!/ノートブック

渡来僧天国:紅い花/ねじ式/のみに行こうぜ!!/まんがアカデミア/ポンズ百景/明日があるさ/Funky Monkey Ready Go/四年生/森の妖精のはなし/篠房六郎短編集

わんだ:ハレのちグゥ

iwao遊戯王GX/ソワカ/神撫手/されど罪人は竜と踊る/学園はっぴぃセブン/はりだま退魔塾

ツル:げんしけん/QUIZ/麦わらドリル/機動旅団八福神/邪眼は月輪に飛ぶ/フリージア/夕凪の街 桜の国/恋の門/向こう町ガール八景

sagee:ケンロウ伝説/ラブやん/課長王子外伝/骨の音/TATOO HEARTS

ぱんちか:もものたね/ZONBIE-LOAN/まりあほりっく/都立水商

ポッポ:ブギーポップは笑わない/Ka.Na/白姫抄

さなさぎ:ジパング/サディスト神様マゾヒスト仔羊

 

みんな字が汚いので、多分いくつか間違ってる上に、いくつか飛ばしたし、記録に残ってないのもあるので、上記以外もある。書いてない人もいるし。(なお上記の誤字脱字は僕の責任でございます)

 

なにはともあれ、みんなで100冊以上の漫画を買い込んでブックオフを出た後、近くの通称「土下座像」という(むしろこっちの方がハチ公っぽいのだが)像の前に漫画を並べて、記念撮影を行った。おそらくこれが最初の、皆で集まった記念写真である。恥ずかしながら、私の結婚式の生い立ちムービーでも、この写真を使わせて頂いた。もはやいつ見ても懐かしい、感慨深い写真である。

 

ちなみに完全にこぼれ話になるが、このブックオフ探検中、途中で”あも”というHNの女性も参加してくれていたのだが、(今でも非常に申し訳なく思っているのだが、)最後ブックオフを出る際に召集をかけた時、彼女を呼ぶのを完全に忘れてしまっていた。なので記念写真にも写っていない。このことに気づいたのは、写真を撮り終わったあと、近くのラーメン屋で麺をすすっているときだった。「アアーッ!!」と声を張り上げたので、周りをびっくりさせてしまった。”あも”さんには今でも申し訳ない。あの時はすみませんでした。

 

《続く》