ねとねとねとはのねとねと日記

現実と想像とマンガ

現実的な日記13-1

ゾーンに入ってきたのはつい先日のことである。

大阪は梅田駅のホームの壁に、犬の落書きがしてあり、なんとも言えない味があった。アホ面をした犬の単純な絵なのだが、よく見ると足が5本ある。見れば見るほど気になって仕方が無い。それに触れる理由は無いのだが、何故だか触れなければならない衝動にかられ、ついついその味犬を撫でてしまった。

すると、ナンということか。突如視界がぐにゅあと変転し、めまいとともに激しい吐き気にかられた。当然、その場に立っていられなくなり、座り込んでしまった。同時に異変を感じ、ふと壁を見ると、味犬がてててと動き出し、なんと目の前の壁から抜け出て、あさっての方向に去ってしまったでは無いか。

周りを見渡すと、大勢いたはずの人々が誰もいなくなっている。その代わり、人々がいたはずの場所に、奇っ怪な青色の棒が、ゆらゆらとゆらめいている。自分以外の人間は、見当たらない。

あの青色の棒に触れてはならない、と直感した。意味が皆目わからないが、アレに触れると遠くに飛ばされて戻ってこれないような、そんな予感があった。

青色が蠢き始めた。