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現実と想像とマンガ

『漫トロピー』と『漫画トロピーク』

これまでこのブログにおいて、京大のサークル、『京大漫トロピー』の結成までの経緯を紹介してきた。

今後ゆっくり、始動後から軌道に乗るまでのアレコレを書いていきたいと思うが、その前に、ある程度、タイトルの2つのサークルの概略をご紹介しておきたいと思う。

たぶん、今のところのほとんどの読者は上記2つをご存知の方々であると思うが、一応の区切りとして書いておく。この区切り以降、漫画レビューもしていきたいと思っている。

 

まず、漫トロピー。正式名称は『京大漫トロピー』。(http://mantropy.net

2008年に結成したわけだから、今年で創立10年目に当たる(※not 10周年)。

流石にもう僕は顔を出していないが、現在も一年を通しての活動内容は軌道に乗っている様子である。

 

大きな活動は、機関誌「京大漫トロピー」の発行。現在はvol.17まで発刊されている。

一年を通して、春と秋の二度、発行され続けている。

春号は、新歓号で、4月に発刊。主に新入生へ向けて、サークルの大きな名刺代わりとしての役割も備えている。が、名刺以上の内容も盛り沢山なので、関西コミティアや夏コミでも頒布されている。

秋号は、学祭号で、11月に発刊する、ランキング号。サークルにとって、これが最も大きなイベントになる。体育会系部活にとっての大会みたいなものだ。一年の集大成。内容は、(また今後書いていきたいと思うが、)ほとんど東大(TMR)のパクり、もとい、東大からインスパイアされたもので、一人あたり年間の面白かった漫画ランキングベスト30を提出、それらを人数分集計し、総合ランキングを算出。それらの漫画をレビューし、座談会を行う。また、毎回異なるテーマを決めて(たとえば「ヤンキー漫画」だとか)、班分けして、クロスレビューを作成する。ほか、突発的に特別企画を行ったり(実写版「イカ娘」とか)、個人寄稿で各々の思い入れがある漫画の深いレビューを行ったりする。なお、毎年冬コミでも頒布されている。

 

構成自体は東大のTMRとほとんど同じだが、内容の趣は実は結構、違っていたりする。どこがどう、という説明は難しいのだが、大学そのものの雰囲気の違いが出ているのは間違いない。京大はどこか、ふざけた部分があるというか、適当というか……。

これは良し悪しの問題ではなく、特色の違いで、自然に表れた差別化であると捉えている。

 

さて、ほか、機関誌の発行以外は割と自由で、毎週の例会では各々が漫画を持ち寄り、簡潔なレビューを行ったり、漫画の貸し借りを行ったり、例会の終了後の夜中は麻雀やらボードゲームやらに興じていると聞く。時折旅行も行ったり。クリスマスの時期にはプレゼント漫画交換を行ったり。ちょこちょこと、自然に伝統化した行事で、一年間が動いているようである。

これが『京大漫トロピー』。

 

そして、似て非なるアナル漫画サークルとして、『漫画トロピーク』というものがある。

(http://manxxxx.com)

現在、僕はこちらに所属している。

かなり名称が似ているサークル、漫画トロピークとは一体何なのか?

 

公式の文言を引用しよう。

「漫画トロピークとは……東京大学漫画調査班TMR(1998年設立)と京大漫トロピー(2008年設立)という2つの漫画読む系サークルのOBが中心となって結成された謎の社会人漫画読みサークルです。もちろん2サークルのOBでなくとも参加可能です(そういう会員は現在半ダースくらい)。いまのところは、世界一読めてる漫画ランキングを年末に発行することと、夜な夜な繰り広げられる狂乱の飲み会がメインの活動。」

ということである。

 

基盤が2つのサークルの合体にしては、漫トロピー寄りなサークル名の気はするが、そのあたりは由来に適当な紆余曲折があったがためであり、大して深い意味は無い。一応、略称は「トロピーク」である。語感も悪くないのでは? 何がピークなのかは分からんが。

 

『漫画トロピーク』もまた、紙面自体はほとんど同じ内容である。

年2回発刊で、夏コミと冬コミに主眼を置いている。

メインの冬コミ号では、各人、基本的には30作品(人によっては10か20作品)の個人漫画ランキングを提出、集計し、総合ランキングを算出、レビューと座談会を行う。

夏コミ号では、また別の特集を行っている。去年と今年(予定)は、「漫画で読破を読破」という企画を行っている。このあたりはまた、公式twitterや公式HPでご確認頂きたい。ユニークで我々ならではの企画であると思う。

 

さて、『漫画トロピーク』の会誌の名称は『このマンガガガガ』という。

元々は、山下ユタカ氏の漫画「ガガガガ」にあやかっており、記念すべき第一号の表紙絵も氏に描いて頂いた。

内容のクオリティは、手前味噌ながらもかなりの自信がある。が、あんまし売れてません。みんな、ぜひ手にとってみてほしい。ねとはからのおねがいだ。

要因はひとえに、宣伝力不足だろうと思っている。世の中、漫画好き、というか”漫画読み”と呼ばれる人種が、少ないながらも一定数存在しているはずで(twitterの♯俺マン とかに参加している人とか)、そういった方々にリーチしたいところであるのだが……。

 

このブログでは、この先、各論的に漫画レビューをちょいちょい行っていきたいなぁと思っている(思っている)のだが、『漫画トロピーク』の宣伝もしたいと思っているのである。

ここらで少し、紙面を紹介しよう。トロピーク公式twitterで使用された画像を引用する。

 

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こんな感じである。なお著作権については、批評の引用の範囲内にあると解釈して使用している。

我々の目的の一つとして、低迷しつつある漫画業界の活性化の一助となりたい、というのがある(はずである。少なくとも僕はそう思っている。)

 

個人的な話になるが、京大漫トロ創設以来、僕は毎年漫画ランキングを作成してきたが、その中の結構な数の漫画が憂き目に遭ってしまっている。読む人が読めば面白いと思ってくれるであろうのに、悲しいことに、膨大な数の漫画に埋もれてしまい、なかなかリーチしない。非常に残念な話である。しかし、可能性はあるはずである。最近では「あそびあそばせ」というギャグ漫画が、twitterで偶然にうまくバズることによって売れ、webからヤングアニマル本誌へ移籍を果たした、という好例がある。

今現在、漫画ランキング本としては、宝島社の「このマンガがすごい」と、フリースタイル社の「このマンガを読め」が双璧で、アノニマス的にはtwitterを媒介とした「♯俺マン」があったりする。(なお雑誌のダ・ヴィンチでも一応ランキングをやっているが、当たり前だがアレは全然ダメ。)

これらのランキング媒体の目的の一つとして、マンガ業界の活性化、というのがある、と勝手に思っている。ここ数年、漫画の帯や広告の宣伝文句でも「このマンガがすごいで第○位!」という文言が踊っているのはよく目にすることである。「#俺マン」でさえも利用されているし、もっと言えば、「twitterで話題になったこのコマも収録!」みたいなのも宣伝として使われている時代である(ごく最近では「とんがり帽子のアトリエ」の帯)。

 

そして、我々のランキング本もこれらの広報力に負けないクオリティを放っている、と、思っている。別に大して利益を追求しているようなサークルでは無い(というか今赤字なのでは?)ので、せめて多くの人に知ってもらい、楽しんでもらい、みんな、面白いマンガを読んで幸せになろう(あるいは、”面白さを知ってもらおう”)、と、そう思う次第である。

 

とりあえず、『漫画トロピーク』を知らない方は、公式HP(http://manxxxx.com)をまず是非ご覧になって下さい。公式twitter(https://twitter.com/manga_trpk)も(かなり適当ですが)追って頂ければ幸いです。なお、最新号は現在「コミックZIN」にてご購入頂けます。